みなし譲渡

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📋 この用語の要点

みなし譲渡とは、贈与・低額譲渡・現物出資など、対価が時価より低い取引を「時価で売却した」と擬制して課税する税法上のルール。所得税法59条・法人税法22条・消費税法4条で規定。事業承継や法人成りで要確認の論点。

📖 約3〜4分で読めます。

目次

みなし譲渡とは

みなし譲渡(みなしじょうと)とは、実際には現金のやり取りが少額または無償でも、税法上は「資産を時価で譲渡したものとみなして」課税する制度のこと。所得税法第59条、法人税法第22条、消費税法第4条第5項などで定められている。法人化・事業承継・相続準備・親族間取引で特に問題になりやすい論点だ。

みなし譲渡が発生する主な場面

  1. 個人から法人への低額譲渡:個人事業主が法人成りで資産を会社に売却するケースで、時価の1/2未満なら時価譲渡とみなされる(所法59①)
  2. 個人から法人への贈与・遺贈:これも時価譲渡扱い
  3. 法人の役員・従業員への現物給与・社宅貸与:時価相当の経済的利益を給与とみなす
  4. 法人による自家消費・贈与:消費税法上、事業用資産を私的に使えば「自家消費」として課税対象
  5. 限定承認の相続:相続時に「時価で被相続人から相続人に譲渡」とみなされる

個人 ↔ 個人の場合は原則「みなし譲渡」にならない

個人間の無償譲渡・低額譲渡は、譲渡所得課税ではなく譲渡所得(取得費引継ぎ)または贈与税の対象となるのが原則。みなし譲渡課税の対象は「個人 → 法人」「法人 → 役員・株主・第三者」が中心になる。

個人事業主が法人化(法人成り)するときの注意

個人事業の在庫・固定資産・営業権を新設法人へ移すとき、対価を時価より大幅に下げると「みなし譲渡」課税が発生する。次のチェックが必要だ。

  • 在庫や機械設備は時価で売買契約書を作成する
  • 不動産は鑑定評価額か路線価ベースで時価を算定
  • 営業権(のれん)は将来収益還元法などで算定し、契約書に明記
  • 消費税の課税事業者であれば、譲渡対価に消費税を上乗せして請求する

法人による役員・親族への低額譲渡

法人が役員へ時価より安く資産を売却した場合、差額は「役員賞与」とみなされ、法人税の損金不算入+役員側の所得税課税のダブルパンチになる。社宅・社用車・在庫・売掛債権など、譲渡時は必ず時価評価を行うこと。

「時価」の算定方法

  • 市場性のある資産(株式・不動産・自動車):取引価格・路線価・査定額
  • 骨董品・美術品鑑定書または専門家評価
  • 事業用機械:簿価ではなく中古市場の時価
  • 無形資産(営業権・特許):DCF法・類似取引比較法

みなし譲渡課税を避ける実務

  1. 事前に税理士へ相談し、時価評価の根拠資料を残す
  2. 譲渡契約書・売買契約書を整える
  3. 法人成りや事業承継のスケジュールを年度をまたいで設計する
  4. 含み益のある資産は譲渡時期と損益通算の余地を検討
  5. ファクタリングなど売掛債権の譲渡でも、時価との差は留意する

典型的なトラブル事例

個人事業の店主が、引退に際して在庫1000万円分を息子の新設法人に「タダ同然」で渡したケース。税務調査で「みなし譲渡」と認定され、所得税・住民税で数百万円の追徴課税が発生した。「家族だから」「自分の会社に移すだけだから」という感覚で取引を進めると、後から大きな税負担が発生する典型例だ。事前に税理士に確認し、時価に基づく契約書を残しておくことで、こうしたリスクは回避できる。

よくある質問(FAQ)

みなし譲渡は誰が監修していますか?

本記事は税理士 増田 良之が監修しています。専門領域に基づいた正確な情報提供を心がけています。

みなし譲渡に関する相談はどこにすればいいですか?

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✏️ 編集部より

みなし譲渡は買取・現金化の現場で頻出する重要用語です。基本を押さえておくことで、契約や査定の場面でトラブルを避けられます。疑問があれば編集部までお気軽にお問い合わせください。

税理士 増田 良之

監修:税理士 増田 良之

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この記事を書いた人

取材ライター / 20代男性のフリーライター。出張買取現場の同行取材・店舗潜入レポート・楽器/カメラ/ホビーの査定立ち会いを得意とする。「実際に売ってみてどうだったか」の一次情報を積み重ねるスタンス。担当カテゴリ:楽器・オーディオ・レコード/カメラ・ホビー/家電・PC・スマホ・家具・工具/電子ギフト券・チケット/金・地金関連の取材記事/ファクタリング取材。

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